封印された欲求

From:昌子 幹

先週、あるセミナー、
というか合宿に参加してきました。

その合宿の目的は、
平たく言うとビジネスモデルを
設計するためのものだったのですが、

過去に参加した人から
「泣く人が続出する」
という噂を聞いていました。

「いやいや、いい大人が
人前でそうそう泣かんやろ。
てか、なんでビジネスセミナーで
泣く必要があるのよ」

と半ば挑戦的な態度で
参加したのですが、、、

結果、号泣。。(T ^ T)
(しかも、1日目の前半で)

いやー、恥ずかしかったですね。
でも、僕だけではありません。
他にも数人が泣いていました。

いい歳したおっさんばかりが、、、

いったいなぜ、
そんなことが起こったのか?

理由はもちろん
人それぞれで違ったんですが、
後から考えてみると
ある共通点があるように思いました。

それは、封印された欲求が
解放された瞬間に
泣くのではないか、、、と。

例えば、
「あなたのビジネスでは
誰のために何を約束するのか?」
というワークをやった時。

マーケティングの基本、、、ですよね?
泣く要素はなさそう、、、ですよね?

でも、このワークで
ある参加者(Aさん)が
自社の約束を発表した瞬間、

別の参加者(Bさん)が
泣き始めたのです。

なんで??

詳しく言えないのが残念ですが、
実はBさんはAさんが約束するベネフィットを
ずっと実現したいと思っていたのです。

でも、それを実現することが
できずにいたのです。

それも、何十年という長い間。

おそらく、Bさんは自分に
そんな欲求があったことすら
忘れていたでしょう。

あるいは、何かの理由でその欲求を
封じ込めていたのかもしれません。

でも、Aさんの言葉によって
それが呼び起こされたのです。

「本当は自分もそれがしたかったんだ」と。

「それを理解してくれる人がいたんだ」と。

そして、その瞬間、
涙がこぼれ落ちたのです。

実際のところ、ここでは
泣くことはありませんでしたが、
僕もAさんの約束を聞いた時
少しうるっと来ました。

残念ながら、Bさんや僕は
Aさんのペルソナではないですが、
もしそうであれば、間違いなく
Aさんに仕事を依頼したでしょう。

つまり、それだけコアでディープな
ベネフィットだったわけです。

でも、もっと重要なのは、
Aさんはそのベネフィット(約束)を
設定するために徹底的に顧客リサーチを
行なっていたということです。

表面上の欲求を聞き出して終わることなく、
さらに深掘りしていくとで
本人ですら忘れてしまった欲求にまで
たどり着くことができたのです。

そういう深いところまで探っていったからこそ、
ペルソナでもないBさんや僕の心も動かしたのです。

僕は改めて痛感しました、、、

「ベネフィットを侮ってはいけない」

言うまでもなく、ベネフィットは
コピーライティングの基本中の基本です。

でも、僕たちは本当の意味で
それができているでしょうか?

表面的な欲求や悩みだけを聞いて相手のことを
理解したつもりにはなっていないでしょうか?

おそらくですが、どんな人でも最初は
ピュアな欲求を持っていたと思います。

でも、長い長い時間の中で
その欲求は徐々に色々な皮に
覆われていくのではないでしょうか?

その結果、「お金が儲けたい」とか
「売上が上げたい」といった
表面的な欲求が顕在化しているだけ
ではないでしょうか?

もちろん、そういった欲求を満たすことが
重要でないわけではありません。

でも、多くの場合、それは
あなたでなくてもいいはずです。

あるいは、それが満たされた瞬間
あなたは必要なくなるでしょう。

でも、もしあなたが
相手のピュアな欲求に気づき
それをサポートすることができたら、

相手にとってあなたは
なくてはならない存在に
なるのではないでしょうか?

ずっと付き合っていけるパートナーに
なるのではないでしょうか?

そして、そのためには、
相手の心を覆っている皮を
一枚一枚丁寧に剥がしていく作業が
必要不可欠です。

まぁ、結局リサーチが重要って話に
またなるんですけどね。

自戒を込めて。

 

昌子 幹