from: 藤村 紀和
普段使いできるジャケットを探していたんです。
色んな店を歩いてみて、
「このジャケット欲しいなぁ」
僕が最初、目に留まったのがこれでした。
「ジャケット 2,900円」
紳士服のお店に行ったときの話です。
紳士服専門店なので高品質のスーツを扱っています。
だから、
2,900円といえども良い品質なんだろうって期待したんですね。
そして店員さんが接客してくださいます。
しっかりこちらの希望をヒアリングしてくれます。
デザインや色目、使途、そして予算。
予算ラインのジャケットを、
いくつか持ってきてくれました。
結果として、
オススメを一品購入し、
2,900円のジャケットも一品購入。
当初の予定と変わったものの、
オススメいただいたものはとても満足な一品です。
2,900円のものは、
2,900円だからいいか…
という感じでした。
お店からすると、ひとつ在庫が捌けた!
店舗で直接接客する強みかもしれません。
“押し付け”の接客じゃなく、
一歩下がった接客という感じです。
上手な接客というのは、
くどくなく心地よかったのもあります。
その後会計や梱包されているとき、
店内を歩いてみたんですよ。
まず商品のスペースを見ると
どの層をターゲットとして大きく捉えているか分かります。
就活女子向けと、
シニア層のスペースが広い。
これは「今までスーツを着てきた世代」
という馴染みある相手になっていますね。
そして細やかなPOPの数々です。
・スーツ下取り値引き
・スラックス下取り値引き
買い替え需要の喚起ですね。
不用品処分という嬉しさにフォーカスして、しかも安くなる。
さらに、
・2着目半額
・3着目無料
追加購入を促し客単価UPです。
原価率30%以下のもの、
●か月以上在庫になっているものが対象かな?
・スラックスひとつ買ったらもうひとつオマケ
・●円以上お買い上げでシャツ1点無料
ここでもトータルコーディネートを提案。
店舗に来るお客さんって、
ある程度必要性を求め、お店に来店していますよね。
なので、客単価UPのきっかけ作りが
そこかしこにありました。
そして会計時に抽選くじが!
ちょっとしたアクセサリーが当たります。
そしてさらに抽選で、
「○月○日 当選番号店頭発表」
として、足を運ぶ工夫をしていました。
景品もなかなか良いものです。
紳士服販売は業界自体が縮小するなか、
他業種にも進出し生き残りを賭けています。
でも既存客こそしっかり掴む。
そしてリアルの対面接客で、
氣持ち良くお買い物していただく。
そんな姿勢を感じました。
こうした施策の数々は、
いろんな業種に転用できそうですね。
そうしたネタを、
「どう変換して使うか?」
これを考えていくと力もつきそうですね。
お店巡りもショッピングのほか、
こうした目線で見るのも楽しいですよ!