小学生が熱狂する魔法の靴

from成澤将士

あなたは「瞬足」というスニーカーを
知っているだろうか?

履くだけで足が速くなるという宣伝文句で
数年前から子供たちに絶大な人気の商品。

いまでは競合も同じような商品を売り出し、
運動会前などは飛ぶように売れているらしい。

ぶっちゃけ、本当に速く走れるのか、
詳しい事など僕はサッパリ分からない。

ちょっと調べてみたら、値段も結構する。

それに、本当に速く走りたいなら
同じような価格帯で競技用シューズなど
本格的なものもあるようだ。

にもかかわらず、売れまくっている。

ではなぜこのスニーカーはバカ売れしたのか?

これはあくまで僕の考えだけど、

「履くだけで足が速くなる」

このベネフィットが子供たちに
モロに突き刺さったんだと思う。

足が速くなりたい。

この願望の裏には
様々な欲求が隠されている。

・他人に勝りたい
・気になるあの子に良い所を見せたい
・楽して結果を得たい

などなど、欲望がてんこ盛り。

そこに、運動会という正当な
「買うべき理由」が用意される。

さらに、クラスで何人も持っていれば
「世の中に後れを取りたくない」
という日本人に特に強力な欲求。

「だってみんな持ってるんだもん!」
泣きべそをかきながら子供に言われたら
そりゃもう買うしかないだろう。

セールスレターの中には、読んでいて
おもしろい、つまり続きが読みたくなる
ものと、逆につまらなくて眠くなったり
続きを読む気が失せるものがある。

その差は何か?

それは、ベネフィットがあるかどうか?
これに尽きると思う。

きっと瞬足には何かしら僕の知らない
凄いメカニズムがきっとあるんだと思う。

でも、お客さんである子供達には
そんなことは一切関係ない。

子供たちにとって大事なのは
「足が速くなる」こと。

彼ら、彼女らにとって瞬足は
夢(願望)を叶えてくれる、
いわば魔法の靴。

そのベネフィットが分かりさえすれば、
メカニズムなんてどうでもいいのだ。

セールスレターを書き上げたら、
ぜひチェックしてみてほしい。

「meメッセージ」じゃなくて
「youメッセージ」になっているか?を。

「ウチの商品はこういう凄い商品で・・・」
のように、meアピールをするのではなくて、

「この商品があればあなたはこう変わる」
のようにyouアピールができているか。

自分事を相手事にきちんと変換できるか?

ここがセールスライターの腕の見せ所。

セールスレターには必要なパーツが
色々あるのは間違いない。

でも、何よりもベネフィットがない
レターほどつまらないものはない。

頑張って書いたレターがつまらないと
思われ、続きも読んでもらえないなんて、
そんな悲しいことはない。

そして、そんなレターでは売れないわけだから
クライアントに多大な迷惑をかけてしまう。

「つまらないセールスレターは罪」だと
ある高名なセールスライターが言っていた。

努力が罪にならないように、僕らは
日々精進していかなければならない。

自戒を込めて。

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1 個のコメント

  • 成澤様

    こんにちは!

    砂川と申します。

    いつも楽しくメルマガを拝見
    させて頂いています。

    さて、今回の記事は
    興味深く読ませて頂きました。

    なぜなら、私も子供に
    この靴を買ったことがあるからです。

    自分の子供時代を思い出すと、
    足が速いクラスメートが
    何んだかカッコ良かったんですよね。

    子供(特に男の子)って
    足が速くなりたいんですよね。

    足が速いというだけで、
    クラスの人気者になったり、
    クラスのみんなが自分の
    周りに集まって来たり、
    ヒーローみたいな自分に
    なれるんですよね。

    では、親はどうでしょう?

    親の観点からちょっとだけ考察を
    させてもらうと、

    子供からこの靴をせがまれた時、
    正直、こう思いました。

    「履くだけでは速くならんぞ」

    けど、それをグッとこらえて
    買うわけですが(笑)

    購入決済の最終判断は親が
    するのですが、
    履くだけでは速くならない
    と思いながらも、
    なぜ購入するかというと、

    多分、

    「親としてのアイデンティティ」

    が強く働いているんだと思います。

    「子供のために良い靴を買ってやりたい」
    「親として子供の希望を叶えてやりたい」

    そんなアイデンティティですね。

    「子供のことを想う親心」が
    刺激されて買ったんでしょうね。

    そして、子供の喜ぶ姿を見ると、
    何だか嬉しくなるし、
    親としてのセルフイメージが
    無意識に上がります。

    自己満みたいな感じでしょうか(笑)

    今回はいろいろ考えさせられました。
    良い話をありがとうございました!

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