DRMの仕組みを自己学習に活用し、効率化UPした事例

from: 藤村紀和

 

毎日多忙な中で、時間は有効に使いたいものです。
そのなかでも、やっぱり自己投資には時間を割きたい、
ならば少ない時間でより定着が高まる方法は無いものか?

 

はい。調査しました。

 

 

2008年にシカゴ大学で行われた実験の記事が、
きっといい影響を与えると思いまして、今日は紹介しますね。

 

 

 

どういう実験かというと、
孤児の寄付慈善団体に登録している122名が参加し、

・寄付の目標が1万ドルであること
・現在目標の約半分を達成していること
・そこから更なる協力をお願いし寄付を集める

というもので、

 

 

参加者を以下の2グループに分け結果を計測したものです。

①まだ寄付をしたことが無い人
②毎月寄付をしている常連(寄付平均が32ドル)

 

 

 

そして、お願いの仕方も2つ用意しました。

1.【達成分】を強調する
「ゴールは1万ドル。現在は4,920ドルまで達成しています」

2.【不足分】を強調する
「ゴールの1万ドルまで、あと5,080ドル足りません」

 

 

 


さて、あなたならどちらの頼まれ方されると
寄付したくなりますか?

そして①と②のグループでどんな結果になったか、
興味持ちませんでしょうか??

 

 

この結果がまた興味深いものでした。

 

 

 

どんな結果だったかというと、

①の「まだ寄付したことのない人たち」は、
達成分を強調された表現1の方が、
不足分が強調された表現2よりも
約3倍多くの人が寄付をしました。

 

 

②の「寄付常連者」は
不足分が強調された表現2の方が、
達成分を強調された表現1よりも
なんと約8倍多くの人が寄付をしたそうなんです。

 

 

 

全く逆の結果ですね。
どうしてこんな結果になったんでしょう?

 

 

 

①グループに所属する人の立場になってみると
分かりやすいかもしれません。

 

 

まだ寄付したことない人たちにとっては、
「そもそも寄付するべきなのかなぁ」
という心理的ハードルが存在します。

 

そこで役立つのが過去の実績。
達成されている部分にフォーカスさせることで
「自分以外にもたくさん寄付してるんだな」
と、自分以外の人が目標の半分も寄付している事実が動機付けになります。

 

 

 

一方、寄付常連の②グループは
①のような心理的ハードルがありません。
もう寄付をし続けているんですものね。

 

いくら達成されているということよりも、
自分たちが毎月頑張ってきた寄付がまだ半分しか
達成できていないことが問題です。

 

 

そこでは半分しか寄付されていない事実が奮起の材料になるのです。

 

 

 

 

この結果を受け研究チームは実験を経て
次のような方法を提案しています。

 

まず、コミットメントが低い目標を達成するときは
“すでに達成されている進捗部分”に注目する。

学習で言えば最初はコミットメントが低い状態です。
直ぐ飽きちゃうし何度も止めたくなりがちですよね。

 

そこで勉強の初期段階は
とにかくできた部分だけにフォーカスすることです。

そして一度解けた問題をもう一度やったり、
復習したり、自分ができた進捗を日記につけていくなどが有効。

 

 

 

逆に学習が進んで達成へのコミットメントが高まってきたら
「できない部分」にフォーカスします。

 

少し難易度を上げで応用問題に挑戦したり、
模擬試験や実践演習をしたり、
専門家からフィードバックを受けるのが有効。

 

 

 

学習の基本は「繰り返すこと」です。
繰り返し続けるには本人の意思が大事ですよね。
今お伝えした心理をうまく使って臨んでみてください。

 

 

他にも、
・1回目の学習後は6時間後にもう一度復習すると定着しやすい
・スマートフォンは視界に入らない場所へ置く
・テキストは音読する

 

こんな小さな工夫だけでも学習内容の定着が高まるそうです。

 

少ない時間で学習を定着させるためにも
トライして見てくださいね。

 

 

追伸)
DRMでいう「フロントエンド」購入が大事なのも、
「これを買うべきなのか」という心理的ハードルを
越えさせるということですね。

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