エゴン・シーレ展で感じた、言葉の力

From:吉田知也

時間があると、
展覧会によく行きます。

先週は、
上野の東京都美術館で
開催されている
エゴン・シーレ展に行ってきました。

エゴン・シーレは
幼い頃から才能を発揮し、
最年少の特別扱いで
ウィーン美術アカデミーに入学。
クリムトにその才能を認められます。

その後、「新芸術集団」という
読んで字の如く新しい芸術を
追求する団体を結成し、
20代の半ばからは
国際的にも評価が高まる中、

当時大流行したスペイン風邪で
1918年に28名の若さで
妊娠中の奥さん共々
亡くなってしまいます。
 

そんなシーレの作品を中心に、
同じ会派の人たちの作品を並べた
かなりボリュームのある
展覧会だったのですが
シーレの作品は
いい意味で青々しいというか、
尖ってて刺激を受けました。

 

さて、ライター的に
エゴン・シーレが面白いと
感じたことがあったのですが、

彼は画家であるだけでなく
詩人でもあったのだそうで、
数多くの詩や言葉を残しています。

いわく、

「すべての芸術家は
 詩人でなければならない」

とのことで、
絵画作品を作るだけでなく
言葉を残すことで
その作品を価値づけたとも言えます。

 

これって、完全に
コピーの世界だなと
思いました。
 

作品そのものも大事なのですが

「それが何を表し、
 どんな意味や価値を持つのか?」

といったことを、
世界観を崩すことなく
言葉で丁寧に表現できれば、
自然と作品の価値も高まります。

 
実際、彼は20代中盤にして
多くのパトロンを得ることができ、
経済的にも成功していたのだそう。

作品が素晴らしいことはもちろんですが、
彼の言葉の力が及ぼした影響も
少なからずあったのでは
ないかと思っています。

 

エゴン・シーレ展、
4/9まで東京都美術館で開催です。
あと2週間弱ですが、
興味ある方はぜひどうぞ。

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