from: 藤村紀和
色んなモノの値上げがすごいですね。
企業では賃上げのムードが高まり、
現に大手製造業では労働組合の要求に対し
満額回答しているけれど、追っつかないくらいの物価高。
企業やお店も大変です。
袋麺5袋で売っていたのを、
『買いやすい量に』として3袋セットにしているが
一袋あたりの価格が上がっていたり、
とあるチェーン店のドーナツや
コンビニのパンが『え?一口で食えたっけ?』
ってくらいに小さくなっていたり。
値上げしづらいのはあるんですけど、
だからといって量や質を悟られないように落とし
リニューアルです!
なんて言う日にはとかく「信用を失いやすい」ですよね。
説明がない分、むしろ都合よく言うように見え
消費者は「だまされてる」感をとても強く持ち易く、
商売にとって最も大事な『信用』『信頼』を失いやすい。
過去にも具体的なケースがあります。
江崎グリコのデザート飲料
『ドロリッチ』が有名です。
『新感覚の飲むスイーツ』
というコンセプトで
2007年に発売された『ドロリッチ』
当初は女性客中心に爆売れしました。
発売当初、150円で内容量は220gだったのが、
競合商品の登場で売上げが落ち、
価格を150円据え置きのまま内容量を…、
200g⇒180g⇒120gと減量していきました。
表向きは、
・デザインの変更
・成分配合を変えるなど、
リニューアルとしつつも
実質は改悪していったのです。
その後容量を180gへ戻したものの、
売上げは減ったまま2019年3月に生産終了へ。
売上げはピーク時の10分の1までになってました。
一度信用を失うと、
量や質を元に戻してももう手遅れな事は多いです。
一度失った信頼を取り戻すのは、
並大抵のことではありません。
そんななかで、友人の菓子屋では、
正直に説明文を書き、丁寧に説明して
値上げをしました。
そしてそれだけでなく、
値上げはするけど量を少し増やす施策を打ちました。
もちろん値上げを許せないという層はいるのですが、
値上げは仕方ないという層にはこれが受けたんですね。
『この店は正直で安心できる』
固定客を掴めたというきっかけにもなりました。
正直さと、誠実さ。
そしてそれを理解してくれるお客さんを
ターゲットにしましょう。
狙って取る。これってまさしく、
ダイレクト・レスポンスマーケティングじゃないですか?
これは施策の一例ですし、
必ずしも全てが上手くいくものでもないと思います。
でもお客さんと分かち合う…
という発想と誠実さが、今後はより
必要になってくると思いますが、、
あなたはどう思いますでしょうか?