from 成澤将士
駆け出しライターがやりがちな間違いとして、相手を「断罪」してしまう事がある。
例えば、痩せたいと思ってる人に「あなたが太っているのは、食べ過ぎと運動不足と意志の弱さが原因です。悪いのは全てあなたです」みたいにね。
これはぶっちゃけ事実なんだろうけど、事実をそのまま伝えたら、相手はどう思うだろう?
大抵の場合、自覚があったとしても、それを他人にズケズケ言われたら、怒りや反感、不信感、嫌悪感に拒絶感とかが出ちゃうよね。
だからこれが実際相手と面を向かっての状況だったら、そんな事はまず言わないハズ。
しかも初対面だったら尚更。
嫌われたくないし、無用なトラブルも生みたくないし、わざわざそんな事言う馬鹿はいない。
ところが、なぜか文章で出力すると、これをやっちゃう時がある。
僕らは「文章」の形を取ってはいるけど、やってる事は向こう側にいる読み手とのコミュニケーションだよね。
つまり、リアルで嫌われる言動は文章でも一緒って事。
そして、一度芽生えた不信感や嫌悪感は、絶対に文章でリカバリーする事は不可能。
これが対面ならまだそこから何とか挽回できる可能性は少しあるけど、文章だったら「嫌なら読むのを止める」から、挽回の機会すら訪れない。
そう、僕らは「序盤で嫌われたら終わり」なのだ。
だからセールスレターの序盤、「リード」と呼ばれる部分はとっても重要。
ここで読み手が「これ、自分の事だ」って思ったり「続きを読みたい」って思わなければ、その後にどれだけ良い事を書いたとしても、読まれなければ全く意味がない。
じゃあ、嫌われないためにどうすれば良いのか?ってことだけど、一番有効なのは「共感」すること。
人は誰しも、自分の事を分かってくれる人に親しみを抱くもの。
・こんな事で悩んでませんか?
・こういう時って困りますよね?
・こういうふうに変わりたくないですか?
こんな感じで読み手に「共感」してあげるのが、一番手っ取り早いし効果も高いよね。
「否定」から入るのと「共感」から入るのでは、読み手に与える心理的影響が真逆になると言っても過言ではない。
売りたかったら「共感」は絶対必要なもの。
共感なくしてセールスはない。
それと、ストレートに言ったら波風が立ちそうな事を柔らかく言いかえる事を「シュガーコーティング」って言うんだけど、このテクニックは結構使えるから覚えておくと良いよ。
シュガーコーティングは読んで字の如くで、砂糖で包んで甘くするってこと。
正露丸糖衣をイメージしてもらえれば分かりやすいかと思う。
苦くて臭いがキツい正露丸でも、糖衣で包めば敬遠されることが減るよね。
例を挙げてみると、、
ストレート
「痩せないのはあなたの意志が弱いからです」
シュガーコーティング
「痩せないのは、あなたの努力が足りないからではありません。なぜなら、、、、」
とか、
「痩せないのは、脳があなたをだますことが原因です」
みたいな感じ。
全然印象が違うでしょ?
読み手がスッと続きを読んでしまうようなリードを作りたいなら、この共感とシュガーコーティングはとても役立つから、是非使えるように練習することをオススメする。
そして、共感してもらうにはまず相手の事を理解しないといけないし、シュガーコーティングするなら、コーティングできる材料を探さないといけない。
そう、「リサーチ」がむっちゃ大事なんだよね。
なんか毎回のように「リサーチ大事」って結論になっちゃうから、またリサーチかよって感じになるけど、でもこれが事実だから仕方ない。
リサーチの質とレターの質が比例する事は間違いないから、レターがイマイチだなって思う時は、リサーチをもう少し深掘りしたり、アプローチを変えるのも一つ。
僕らの仕事の半分はリサーチだから、早めに自分なりのやり方の正解(パターン)を構築した方が良いと思うよ。