そのたった一言が広告を台無しにする

From:昌子 幹

先週の土曜日、
京都国立博物館で絶賛開催中の
「親鸞ー生涯と名宝」という
展覧会に行ってきました。

はあ?なぜに親鸞??

と思われるかもしれませんが、
それは僕も同じです。

正直に言って、自分でも
なぜ行ったのかよくわかりません^^;

「ただ、なんとなく」
という言葉が
これほどふさわしい行動も
そうそうないでしょう。

だが、しかし。
めちゃめちゃ感動しました。
本当に行ってよかったです。

まあ、その理由は色々あるんですが
その一つが「他力本願」という言葉の
本当の意味を知ったことです。

他力本願というと
自分の目標や願いを
自分は何もせずに他の人に頼って叶える
ってことだとずっと思ってたんですが、
実はこれ、とんでもない誤解だったのです。

というのも、他力本願はそもそも親鸞が残した
「他力といふは如来の本願力なり」
という言葉から来ているらしいのですが、

他力とは阿弥陀如来の働きであり、
本願とはあらゆる人々を仏に成らしめようとする
阿弥陀如来の願いのことなのだそうです。

こう聞くと、かなりイメージが違うというか
僕らが思っているような意味とは
真逆と言ってもいいんじゃないかと思います。

少なくとも、
自分の好き勝手な願いを叶えるために
他人をあてにするみたいな意味とは
ほど遠いことがわかりますよね。

それはともかく、
そのことを知った僕は正直
焦りました。

なぜなら、ついこの間書いた
セールスレターの中で
「この講座は他力本願な人には向いてませんよ」
みたいなことを書いていたことを思い出したからです。

ていうか、過去にも何度か
セールスレターのクロージングで
使ってきたはずです。

やばい。親鸞聖人に怒られるかも。。

「んなアホな」
と思われるかもしれませんが
それがそうでもないのです。

というのも、その昔
オリンパス工業が全国紙で
「他力本願から抜け出そう」という
キャッチコピーで広告を出したところ
親鸞を宗祖とする浄土真宗から
猛烈な抗議があったそうなのです。

「多くの門徒の心を踏みにじる行為だ」と。

まあ、僕のセールスレターは
全国紙ほど多くの人が見るわけではありませんが、
それでも中には
熱心な浄土真宗の門徒の方もいるかもしれず、
その場合、僕の一言は完全にアウトなわけです。

クレームにはならずとも
「この会社は絶対信用しない」
と思われてもおかしくありません。

ちなみに、うちの実家も
浄土真宗なんですが、
今まで他力本願の本当の意味を知らなかったのは
恥ずかしい限りです。

それはともかく、
僕たちコピーライターは
よくセールスレターの中で
ことわざだったり偉人の名言だったりを
引用することが多いのですが、

意外に本当の意味を知らずに
使っている場合が
多いのではないかと思います。

まあ、それが勘違い程度で済めばいいのですが、
何気なく使った一言が誰かを傷つけたり
自分が致命傷を負う場合もあるので
言葉には細心の注意を払いたいですね。

それでは、また。

昌子 幹

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