「Youメッセージ」「Iメッセージ」をコピーに応用する

From:吉田知也

以前に参加したオンラインイベントで
少しだけコピーの話をする機会があったときに、
「YouメッセージとIメッセージ」
っていう話をしたことがあります。

 

この言葉、どこかで聞いたことが
ある人もいるかもしれません。

これ、コピーライティングではなく
コミュニケーションとかカウンセリングの
領域でよく使われる話です。
 

誰かに何かをお願いしたい時、

「(あなたが)○○をしてください」
と、相手が主語になるのがYouメッセージ。

「○○をしてくれると、(わたしが)嬉しい」
と、私が主語になるのがIメッセージです。

 

Youメッセージは
自分の意思の押し付けに
なっています。

言ってしまえば押し売りです。
これでは、相手は抵抗感を感じてしまい
うまく動いてくれません。
 

いっぽう、Iメッセージは
あくまで自分の感情や意思を伝えただけです。
実際にどうするかは相手に委ねられています。

でも、多くの場合
こうしたIメッセージを投げかけられると
自発的にやろうという気持ちになって、
行動を起こしやすいとされます。
 

なので、相手に自発的に行動を
してもらうための言い方として
「Iメッセージ」を使いましょうね、と
コミュニケーションの講座では
よく紹介されているんですが……

そんなに自発的に行動してくれるなら
広告でIメッセージを使っちゃえば
もっと売れるんじゃないの?
と、ある時単刀直入なことを
考えたりもしました。

しかしこれ、
広告ではほぼ使われていません。
少なくとも、今までぼくが見聞きしてきた
コピーライティングの教材や講義の中では
一度もIメッセージの話を
聞いたことがありません。
 

これについてのはっきりした見解が
書かれた文献には今のところ
お目にかかったことがないのですが
ただ、広告で使われない理由は
なんとなくわかります。
 

というのも、
不特定多数に呼びかける広告では
まったく効果がないだろう、
というのは想像に難くないからです。

知らない人や企業からの広告文で
「私が嬉しい」とか言われても、
お前誰だよ? っていう話です(笑)
知らない人からIメッセージで言われても
その人のために動こう……とは
到底なりづらいです。
 

つまりこの「Iメッセージ」は、
身近な人であればあるほど
効果が高い、と考えられます。

人は、よく知っている友人・知人のためなら
案外快く動いてくれるものです。

ということは、このIメッセージ、
ある程度相手と関係性ができた時点から
使い始めるなら効果がありそうです。
 

そう言う意味では、
最初に目に触れる
リード獲得広告ではなく
自分のメルマガやSNSなどで、
すでに関係性のある人たちに対して
Iメッセージを使うのは
効果がありそうだと思います。

 

自分の知っている
仲の良い人から、
イベントに誘われる時、
 

「このイベントに、
 ぜひ来てください!」

と言われるよりも

「このイベントに来て
 みんなで盛り上げてくれると、
 私も嬉しいです」
 

という言い方をされたほうが、
なんとなく柔らかいというか
行ってもいいかなっていう
気持ちになりませんか?

 

まぁ、Iメッセージを
使う・使わないのいずれにせよ、
広告として発する場合は
「それが相手のためになるか」
っていうところが基本的かつ
一番大きなポイントなので
そこだけは外さないようにしてください。

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