「理由のストーリー」の力

From:昌子 幹

ちょっと前の話。夕食を食べながらあるテレビ番組を見ていました。生放送でカラオケを歌って100点満点が出たら賞金100万円が出るというもの。

正直に言って、僕は本来この手の番組にはまったく興味がないのですが、なんとなく引き込まれてしまい、結局最後まで見てしまいました。

なぜ、興味のない番組を最後まで見てしまったのか?

我ながら不思議に思ったので、いつものごとく「なんでだろう?」と後で考えてみました。

歌がうまいから?いや、違うな。もちろん、カラオケで100点を目指そうという人たちなので、歌はうまかったけど、うまいだけだったらプロの歌を聞いた方がいい。

ゲーム性があるから?これはある程度あるかも。音程だけじゃなくて抑揚やこぶしなんかも評価されて、満点になったら100万円というのは単純におもしろくはある。けど、最後まで見させるだけのパワーはないな。

いろいろ考えていると、歌い始める前に司会者が参加者に、ある質問をしていたことを思い出しました。要は「100万円獲得したら何に使いますか?」ってことなんですが、この質問に対する答えがそれぞれとても興味深いんですね。

例えば、ある人は、父親が長年経営していた会社が倒産して落ち込んでいると。で、母親もそれが原因で体調を崩し病院に通っていると。だから、自分がテレビで歌っている姿を見て少しでも元気になってもらいたい。

100万円獲得したら50万円ずつ両親にプレゼントします、、、みたいな話だったんですが(確か)、これを聞いたらあなたはどう思いますか?

僕は、気がついたら、全然知らないその人のことを応援していました。手に汗握って採点カウンターに釘付けになり、そして、最後に満点が表示された時には「おぉー!やった!!」とつい声に出して言っていました。

理由のストーリー

実はこれ、セールスコピーにおける「理由のストーリー」と同じです。理由のストーリーとは、そのビジネスをやっているお金以外の理由をストーリーとして伝えることで読者の共感を得ることが目的なのですが、これはとてもパワフルです。

というのも、どんなビジネスでもそれをやっている理由のひとつはお金です。お金を稼ぐためにそのビジネスをやっているわけですが、そんなことはお客さんもわかっているわけです。でも、お客さんが本当に聞きたいのはお金以外の理由なんですよね。「燃えるようなモチベーション」と言ってもいいかもしれません。

僕は仕事柄、中小企業の社長とかにお会いする機会が多いんですが、うまくいっている人ってやっぱり、行動に駆り立てる燃えるようなモチベーションを持っている人が多いんですよね。で、そのモチベーションの裏には、それを授かるに至ったストーリーというのが必ず存在します。

それが「理由のストーリー」なのですが、理由のストーリーをセールスレターの中で伝えることで、見込客は商品というよりもその人自身に関心を持つようになります。「どうせ買うんだったら、この人から買いたい」と思ってもらいやすくなります。もっと言うなら、、、

「この人を応援したい」

と思ってもらえる場合もあります。これが「理由のストーリー」のパワーです。

もし、さっきのカラオケで満点取った人が、「100万円獲得したらハワイ旅行に行きます」と言っていたらどうでしょうか?あるいは、そのバックグラウンドを話さないまま歌っていたらどうでしょうか?おそらく、「歌がうまいな」と感心はしても感動はしなかったでしょう。

この番組では他にも、歌手のオーディションに落ち続けたOLと教師の負け組コンビや、おばあちゃんのために歌う小学3年生の女の子など、いろいろな理由のストーリーを持った人が登場していました。だからこそ、僕はもともと興味のなかった番組を最後まで見てしまったのだと思います。

といったように「理由のストーリー」はとてもパワフルです。ライティングのためにクライアントにヒアリングする時は、ぜひ「理由のストーリー」を引き出してみてくださいね。

なぜ、あなたはセールスコピーライターを目指すのか?

そして、もっと言うなら、あなた自身の理由のストーリーも探してみてください。あなたがセールスコピーライターを目指す理由です。

僕がそうだったように、きっとライターになろうと思ったきっかけはお金である人は少なくないと思います。もちろん、最初はそれでも構いません。でも、それだけだとライターとして続けていくのは難しくなるはずです。

良いクライアントであればあるほど、お金だけが理由の人に仕事を任せてはくれませんし、そもそも、ライティングの勉強を続けることすら難しいでしょう。

逆に言えば、あなたにセールスコピーライターを目指すお金以外の理由があり、そしてそれをストーリーとして伝えることができれば、きっと良いクライアントに恵まれて毎日を充実して過ごすことができるはずです。

なぜ、あなたはセールスコピーライターを目指すのですか?

時間を取って考える価値が十分にある質問だと思います。

それでは、また。

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