あるセレブの苦悩

From:昌子 幹

先日、ある新規クライアントの
ヒアリングをしました。

そのクライアントは
とある地方の企業グループの
創業者一族の一人娘で、

小さい頃から、
将来経営者になることを前提に
育てられてきたのだそうです。

実際、今では複数の会社の
取締役を務めていて
もちろん経済的にも裕福。

にもかかわらず、
全ての役員を辞任し
新しい分野で起業したいとのことで、
そのLPの相談を受けたんです。

普通に考えたら
「そんな人がなぜ起業?」
って思うじゃないですか?

なので、率直にそう聞いてみたところ
「人の役に立ちたいから」
という回答。

出た。。

これは
これから起業するって人に
その理由を尋ねた時に
出てくる答えNo.1です。

別にそれが悪いわけじゃないです。

でも、
本当にそう思ってますか?
って話です。

もっと言うなら、
じゃあ、今の仕事では
人の役に立てないんですか?
って話になります。

もし本当に人の役に立ちたいと考えているなら
「どんな人にどんな価値を提供するのか?」
を具体的に答えられるはずなんですが

残念ながら、それを明確に
答えられる人はほとんどいません。

本音は儲かりそうだと
思ってるからなんだけど
それじゃ体裁が悪いから

「人の役に立ちたい」という
口当たりの良い言葉で誤魔化しているだけ
といった場合が往々にしてあります。

ただ、今回のクライアントの場合
お金が理由とも思えません。

何かあるはずだと思って
色んな角度から質問してみたんですが
なんかはっきりしないんですね。

というか、明らかに
何か隠している。
分厚い殻を感じる。

でも、それを打ち破れない。

「どうしようか」と悩んでいたその時、
一緒にヒアリングをしていた
僕のパートナーが鋭い質問を放ったのです。

「あなたは、普通の人が欲しくても
手に入れられないようなものの
ほとんどを手に入れていますよね?

でも、その結果はどうですか?
どう感じてますか?」

すると、彼女は一瞬言葉を失った後、
ぽつりぽつりと今までの
人生を語り始めたのです。

それは、生まれた時から
経営者になるという
運命を背負わされた女性の
壮絶な物語でした。

確かに、外から見れば
人も羨むような生活だけど
心も家庭もズタズタだったと。

そのエピソードの数々を
目に涙を浮かべながら
話してくれたのです。

そして、もし自分と同じようなことで
苦しんでいる女性がいるのだとしたら
そういった人の力になりたい、、、と。

そのためにこの仕事で
やり直すのだ、、、と。

単に人の役に立ちたいという
上部だけの言葉とは違う
圧倒的な説得力がそこにはありました。

もちろん、彼女と同じような境遇の人は
そう多くはいないでしょう。

でも、仕事はうまくいっていても
あるいは人も羨むような成功を手にしても
内面が満たされていない女性は
少なくありません。

だとしたら、ビジネスとしても十分
成り立つ可能性があります。

そこが決まれば、後は簡単。

そのビジネスのコンセプトを決めて
そのコンセプトを証明するための
材料を集めていけばいいだけなので
その後はスムーズにヒアリングを
進めることができました。

きっとビジネス自体も
うまくいくんじゃないかなと
個人的には思ってます。

というのも、

仕事やビジネスを成功させるには
次の3つが必要だと言われているんですね。

それが、、、

1)スキルや経験
2)才能
3)情熱

この3つのものが重なる部分を
仕事やビジネスにすると
成功する確率が高くなるそうです。

ただ、個人的にはこの中で
情熱が一番重要なんじゃないか
と思ってます。

情熱とは単に好きなことをやる
といったものではなくて
自分の内側から湧き出る
使命感みたいなものです。

情熱があれば
何があってもへこたれることはないし
何より情熱は共感を呼びます。

おそらく、これからの時代のビジネスに
最も必要とされる要素かなと。

とはいえ、これを相手から
引き出すのが難しい。

本人ですら気づいてなかったり
隠している場合も多いのです。

そして、これはテクニックで
引き出せるものではありませんし、
正しい答えがあるわけでもありません。

ただひたすら相手と向き合い
理解するしかないかなと思います。

それでは、また。

昌子 幹

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