ホーキング博士に学ぶ、文章をシンプルにする方法

From:吉田知也

コピーを書くときは
シンプルな文章を心がけよう、
みたいなことが
よく言われますが、

「シンプルな文章」というと
個人的に時々思い出すことがあります。
 

宇宙物理学者の
スティーブン・ホーキング博士を
ご存知ですか?
 

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を
発症して体をほとんど動かせず、
「車椅子の物理学者」として
有名になった方です。

ちなみにALSは発症して5年で
死に至ると言われていましたが、
博士の病状の進行は遅かったようです。
亡くなったのはつい最近、
2018年のことです。76歳でした。
 

ホーキング博士といえば、
もう30年ほど前、
日本でもベストセラーとなった
「ホーキング、宇宙を語る」
という本が有名です。

この本が日本で発刊されたのは
ぼくが高校1年の頃でした。
雑誌のNewtonを親にせびって
定期購読する程度には
科学大好きだったので
ワクテカして読みましたが
残念ながら当時のぼくの理解を
超えていました(笑)
 

で、ここからが
今日の話の本題なのですが……
 

世界的ベストセラーを書いた
ホーキング博士ですが、
病気が発症する前の
元気な頃に書いた論文は
同僚が見てもかなり難解で
読みづらいものだったと
言われています。

 

ホーキング博士の病気が進行し、
体が動かせなくなってからは
専用のコンピュータを使い、
合成音声で会話をしていました。

スマホが流暢にしゃべってくれる
現在の技術とは違って、
博士が有名になった
1990年頃の技術では、
あらかじめ用意された
数百の単語を話すようなことしか
できなかったようです。

当然、論文の執筆なども
同じコンピュータを使います。
書くことに関してはもう少し
自由度が高かったと思われますが、
普通にキーボードをタイプして
書くよりは、著しく制限されます。

 

どうやらこれが、
博士の文章を分かりやすくするのに
一役買ったと言われています。

つまり、文章表現が
制限されることでシンプルになり、
読みやすくなった、ということ。
 

これはもしかしたら、
普段のライティングにも
応用できるかもしれません。
 

ホーキング博士の
立場に立って考えたら、
できるだけ少ない労力で
話を伝えたいと思うはずです、
 

難しい言葉を
使わないで書くことは
もちろんですが、

もって回った表現や、
書いても書かなくても
話の骨子が変わらないようなパートは
書いている余裕はありません。

おそらく「書く」という
労力を減らすために、
頭の中で推敲を繰り返して
文章表現を研ぎ澄ませて
いたであろうことは
想像にかたくありません。

 

シンプルで分かりやすい
文章表現をするために、
案外こういうところにヒントが
隠れているかもしれないと思います。