菅前首相の弔辞に学ぶ大衆を動かすメッセージのコツ

From:昌子 幹

安倍元首相の国葬での
菅前首相の弔辞が
ちょっと話題になりましたね。

もちろん、
アンチな意見も少なからずありますが
世間には概ね好意的に
受け入れられているんじゃないでしょうか?

逆に、評価がイマイチだったのが
岸田首相の弔辞です。

まあ、率直に言って
2人とも立場も弔辞の目的も違うので
一概に比べられるものではないのですが
国民の心を打ったのは間違いなく
菅前首相の弔辞でしょう。

では、一体この2つの弔辞の何が違うのか?

色々あると思いますが
個人的には一番大きな違いは
それがたった一人の人に向けた
メッセージだったかどうか
ということじゃないかと思います。

菅さんの弔辞は安倍さん一人に対しての
メッセージだった一方で、

岸田さんの弔辞は表面上は
安倍さんに向けたものではあったけど
聴衆全体を意識している印象が
どこまでも拭えませんでした。

そして、たった一人に向けたメッセージの方が
全体に向けたメッセージよりも
より多くの人の心を動かしてしまうのが世の常です。

例えば、結婚式とかで
新婦が手紙を読みながら
両親へ感謝の気持ちを
伝える場面がありますが、

あれを聞いて泣くのは
両親だけではありません。

披露宴の参列者までもが
自分の娘や親への想いを
新婦の言葉に重ね合わせ
もらい泣きしているのです。

自分の娘や両親でもないのに
考えてみれば不思議な話です。

でも、たとえそれが自分に
向けられたものでなくても
たった一人の心を動かすメッセージは
それに近い何百、何千人もの
心を動かすのです。

逆に言えば、
たった一人の心すら動かせないメッセージは
何百、何千人の心を動かすことなどできないのです。

だからこそ
コピーライティングでも
ペルソナをイメージして
その人だけに向けて書け
とよく言われるわけですが、

ここでやってしまいがちなのが
形だけのペルソナを
作業的に作ってしまうこと。

その場合、
表面上はペルソナに向けて書いていたとしても
感情が篭らない抽象的なメッセージになりがちです。

当然、反応を取ることはできません。

なので、僕はペルソナを設定する時は
できるだけ友人や身近な人を
イメージするようにしています。

そうすることで、
感情が篭りやすくなるし
その感情は自然に相手に
伝わるようになります。

間違っても煽ったり相手を
操作したりはしなくなります。

実際、菅さんの弔辞は
政治家としての立場のものではなく
(おそらく)ほぼ純粋に
友人としての立場のものでした。

だからこそ、多くの人の
胸を打ったのだと思いますが
あなたはどう思いますか?

それでは、また。

 

昌子 幹

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