説得のプロセス

こんにちは
マーケティング・ライター
米野です。

セールスライティングは
文章で見込み客を説得して、商品やサービスを売ることですよね。

でも、あなたもご存知の通り
見込み客は、セールスレターを
“読まない”“信じない”“行動しない”

セールスレターの「3つの“ない”」ですね。

だから、私たちは、いかに見込み客にセールスレターを
読んでもらい、信じてもらって、行動してもらうか
が鍵になります。

・大袈裟に煽って注意を引くだけでもダメ

・ちょっとでも「怪しいなぁ、本当かなぁ」と思われてもダメ

・「そうかもしれないけど、買うほどでもないよなぁ」と
購買に至らなくてもダメ

結局は、全てが揃わないと
仕事をしたことにはならないということです。

じゃあ、セールスレターの「3つの“ない”」を突破して
見込み客に行動してもらうにはどうすればいいのか?

ってことなんですが…

ヘッドラインの作り方とか、証拠集めとか
あるいはスワイプの使い方、リサーチの仕方など
色々とありますが

意外と分かっているようでわからないのが
「説得のプロセス」です。

「説得のプロセス」って言われても
ボンヤリとはイメージできるけど
具体的にはどうすれば良いのか
わからないのではないでしょうか?

それもそのはずで、「説得のプロセス」に
“これ”と言った絶対的な説得の順番があるわけではありません。

それに、同じ商品やサービスでも
ターゲットによって説得の仕方が変わってきます。

「説得のプロセス」

では、セールスレターの「3つの“ない”」
を突破する「説得のプロセス」とは何でしょうか?

個人的には、成功したセールスレターの構成
だと思います。

それらを読んだり、分析したり、書いたりすることで
自然に「説得のプロセス」が身につくのかな?
と漠然と思っていました。

でも、スワイプの分析では
自分の考えが合っているのかどうか
良くわかりません

商品やサービス、ターゲットが違っても
所詮は人間を説得するのですから
説得の仕方には、ある程度の法則があるはずです。

そこで、色々と調べているのですが
そのヒントが得られるのは「脳科学」だと思います。

以下は、「売れる脳科学」の一部から
セールスライティングに使える
「説得のプロセス」を解説します。

「原始脳」と「理性脳」

人間の脳には「原始脳」と「理性脳」があります。

「原始脳」とは、脳の一番内側にある脳幹(反射脳)と
脳幹の外側にある辺縁系(情動脳)のことです。

脳幹は「爬虫類脳」、辺縁系は「哺乳類脳」とも呼ばれます。

「原始脳」は情報を驚くほど早く処理できますが
多くを考えることができません

だから、セールスメッセージを見た瞬間に
読むか、読まないかを判断します。

セールスレターの「3つの“ない”」のうち
“読まない”を決めているのが「原始脳」です。

ここを突破しないとその後が続かないので
見込み客を説得する上で重要なのは「原始脳」です。

一方、「理性脳」は新皮質
つまり一番外側の脳です。

これは「人間脳」とも呼ばれています。

思考、読み書き、複雑な計算の能力があり、
リスクを予測・評価する部分です。

セールスレターの「3つの“ない”」の
“信じない”を決めているのが「理性脳」です。

「原始脳」「理性脳」がダメと判断したら
“行動しない”になります

ですから、説得力のあるメッセージは
まずは「原始脳」を“とらえ”
次に理性脳を“納得させる”ものでなければいけません。

キャッチーなヘッドラインで「原始脳」をとらえられても
その後に続く「理性脳」を納得させないと
見込み客に行動してもらえないのです。

原始脳を“とらえる”メッセージとは?

「原始脳」に注目してもらうには
次の6つの刺激があります。

1. 視覚的な刺激

4つの視覚刺激(3次元の動く物体、3次元の静止物体
2次元の動く画像、2次元の静止画像)があります。

動画を用いたセールスレターだと聴覚も影響がありますが
視覚は五感の他のどの感覚よりも優位に働きます。

私たちがセールスレターで使えるのは
2次元の動く画像(動画)か2次元の静止画像ですね。

2. 個人に関わる刺激

見込み客を中心に据えたメッセージのことです。
(Youメッセージ)

原始脳には生存維持と言う重要な働きがあるため
人は基本的に利己的であり、自分に影響する事柄に対して
何よりも関心を持つように生まれついています。

3. 記憶に残る刺激

メッセージで最も大切なのは
見込み客が簡単に扱うことができる情報を与えることです。

つまり、見込み客の知っていることに関連していなければいけない
ということです。

例えば、セールスライティングを知らない人に
セールスライティングの魅了を伝えても刺激にはなりません。

4. 具体的な刺激

情報(メッセージ)を処理するのに必要な
脳の認知エネルギーが最小限で済むように、
簡潔化されたメッセージのことです。

情報が具体的なら、精神的な努力をあまり必要とせずに
情報を脳に送り届けることができます。

「具体性が大事」と言われるのはこういう理由からです。

抽象的だと「原始脳」は考えをやめてしまいます
=読むのをやめてしまう、ということですね。

5. 対比できる刺激

見込み客の問題が容易に解決できるということを伝えるために
対比(コントラスト)」を使ったメッセージにするということです。

対比可能な刺激を使用すると
メッセージが原始脳に及ぼす効果を高めることができます。

また対比をすると、見込み客は容易に選択できるようになるため
脳の認知努力も少なくて済みます。

6.感情的な刺激

感情は、意思決定を促す基本的な燃料であるため
説得力のあるメッセージを作る上で重要な役割を果たします。

感情的なヒントがなければ適切な行動をとるのが難しくなります。

タバコは身体に悪いと理屈では分かっていても
禁煙できないのと似たようなものですね。

プルチックの8つの基本的感情

感情的な刺激と言っても様々ですが
人間の8つの基本感情を分類したモデルに
プルチックの「感情の輪」というものがあります。

8つの基本感情は次の通りです。

<回避したい感情>
恐れ、悲しみ、嫌悪、怒り
<接近したい感情>
期待、喜び、信頼、驚き

この8つの感情の組み合わせで
多くの感情が生まれます。

ネットで検索すれば出てきますので
一度、ご覧になってください。
(難解ではありますが…)

説得のプロセス

「原始脳」をとらえるメッセージを念頭に
説得のプロセスの概要を見てみましょう。

見込み客がセールスレターを読む前は
全くの中立状態(無関心状態)ですから

まずは「原始脳」に働きかけて興味を持たせ
「理性脳」で自分に必要なものだと確信してもらって
行動を促す必要があります。

このため、基本的には次のようなプロセスになります。

● まずは、「視覚的な刺激」で「原始脳」に注意を向けさせる
(ヘッドラインやオープニングの動画など)

● 状況を回避したくなるような、“個人的な”
ネガティブな感情(恐れ、悲しみ、嫌悪、怒り)を喚起する

● 強い感情の喚起は、見込み客の注意を引き出し
「原始脳」の意思決定プロセスを活性化させる

● 見込み客がネガティブな刺激と自身の状況の関連性に気づいたら
見込み客の痛み・問題点を再現してその痛みを一瞬だけ思い出させる

● 見込み客が、この痛みを思い出させることができたら
見込み客の心に葛藤が生じて
その解決方法を欲しいと感じるようになる

● その解決法を提示する

● なぜ、この商品やサービスが
見込み客の問題を解決できるのかという主張を述べる

● ポジティブな感情(期待、喜び、信頼、驚き)を加えて
ベネフィットがあることを伝える

● 証拠を提示してベネフィットの効果を効果的に証明する

● 見込み客が反論しそうなことを全て潰す

● 締め括りに、もう一度主張を繰り返し
得られるベネフィットを感情に訴える

私も勉強中なので、
おそらくこんなプロセスだと思いますが確証は持てません^^;

でも、成功したセールスレターって
おおよそ、このような流れになっていると思います

ここで表現できなかったことや
私が理解できていなかったこともあると思うので
ぜひ「売れる脳科学」を読んでみてください。

「脳科学」の話なので難しいところもありますし
半分くらいは研究や事例の紹介になっていますので
内容を全て理解する必要はないと思います。

参考になりそうなところだけを
ピックアップすれば良いと思いますね。

付録で「売れるメッセージ」の
チェックリストのようなものもあるので
あなたのセールスレターのチェックにも役立つと思います。

「売れる脳科学」

あなたのセールスライティングの
お役に立つことができれば幸いです。

ありがとうございます。

米野敏博

PS:
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