あれ、その言葉の意味、本当に合ってる?

From:吉田知也
 

先日、個人的にちょっとした
トラブルがありました。

トラブルを解決するための
メッセージのやりとりの中で、
先方からいただいた要望に対して
「甘んじて受ける」
という表現を使いました。
 

この「甘んじて受ける」、
「批判には反論せず、
 素直に受け入れる」
という意味が、本来の意味です。
 

政治家さんが
「ご批判はあるでしょうが、
 甘んじて受けます」
なとど使っているのを
聞いたことがあるかもしれません。
 

やりとりが終わって
(円満に解決しました)
しばらくして、急に

「あれ、この言葉の使い方で
 本当にいいんだっけ?
 っていうか、何年か前に
 騒ぎにならなかったっけ?」

と思いました。
そこで、念のため
ググってみたところ……

 

本来の意味としては
もちろん合っていたのですが、
周囲のよくある誤解として
「不本意だけど仕方なくやります」
という意味だと受け止められてしまう
ケースが多いよと。

で、この言葉遣いで
騒ぎになった話も見つかりました。
数年前に日大のアメフト部監督が
悪質タックル事件の謝罪会見の際に
この言葉を使っていました。

その後、ネットで
この言葉の意味や真意について
軽く騒ぎになってしまったようです。

 

このように、
誤解されやすい言葉を使うことには
やはり、リスクがあります。

日常であまり使われない言葉は
いくら正しい意味があったとしても
言葉の印象が変化してしまいます。

上の事例と同様、
発信者の意図とは違うように
受け止められることもある、
ということです。
 

ちなみにこの場合、
何て言えばいいんだ? と
さらにググって見解を探したところ、
「真摯に受け止めます」
「厳粛に受け止めます」
という言い方がよい、
となっていました。

あー、なるほどねー。
それならしっくりきます。
ぼくも今度からそうします。

 

こういう、
もしかしたら意味を
取り違えられて
しまうかもしれない言葉、
他にもたくさんあります。
 

たとえば、
「気が置けない」は、
よく間違われやすいです。

「彼は気の置けない人だ」
のように使いますが、
本来の意味は
「何でも話せる、仲の良い」
という意味です。

ですがこれを、
「気が許せない,油断できない」
という意味に勘違いしている
人も多いようです。
 

また、あんまり
使わないかもしれませんが
「やぶさかではない」
という言葉も
勘違いされやすいです。

「他ならぬあなたの頼みなら、
 お引き受けするのも
 やぶさかではありません」

のように使います。
本当は「喜んで引き受けます」という
前向きな意味なのですが、
「仕方なくする」という意味だと
勘違いしている人が多い言葉です。

 

別に「正しい日本語を使いましょう」
という話をしたいのではないのです。

言葉の意味なんて、
どんどん変化していきます。
さっきの「ググる」だって
20年前には存在しなかった言葉です。
 

ただ、不特定多数が目に留める
広告コピーやブログの中では、
意味が誤解されやすいこうした言葉は
なにかの意図がない限り
使わない方がいいでしょう。
 

いくら正しい使い方はこうだと
主張したところで、
パッと見で伝えないといけない
コピーの世界では、リスクになります。

コピーではわかりやすい
言葉を選びましょう。