from 成澤将士
先週、AIのチャットGPTでメルマガを書いてみた話をしたけど、詳しくはこちら
今回はリサーチに使えるかの検証をしてみたよ。
リサーチで人物を調べることもあるよね?
ということで、まずは自分についてチャットGPTに聞いてみた。
オーダー:「成澤将士について教えて」
以下がチャットGPTの回答
成澤将士(なるさわ まさし)は、日本の実業家であり、株式会社Zホールディングスの創業者です。
成澤氏は、1992年に法政大学経営学部を卒業後、大手証券会社に就職し、株式投資の仕事に携わりました。その後、インターネットが急速に普及し始めた頃に、インターネットビジネスの可能性を見出し、1998年にZホールディングスを設立しました。
Zホールディングスは、主にインターネット関連ビジネスを手掛ける企業で、ZネットグループやZホールディングスグループとして知られています。同社は、携帯電話向けのインターネット広告や、ネット通販サイトの運営などを手がけています。
成澤氏は、ビジネスの世界で多くの功績を残しており、2011年には、日本経済新聞社から「経済論壇賞」を受賞しています。
また、成澤氏は、投資家や経営者としてのみならず、社会貢献にも積極的に取り組んでいます。特に、震災や災害などが発生した際には、被災地支援などの活動を通じて、社会に貢献しています。
成澤氏は、起業家や投資家の方々から尊敬される存在であり、日本のビジネス界を代表する人物の一人として、多くの人々から注目されています。
うん、ビックリするぐらい色々間違ってる(笑)
そもそも名前の読み方も違うし、僕は農業高校卒だし、Zホールディングスってソフトバンクの子会社だし、2011年はまだ飲食店で働いてたし、被災地支援は自分なりにしてるけど、ホントこれ誰やねん?状態。
とはいえ、あまりにも自然な書き口に、「もしかしたら同姓同名のこういう人がいるのかもしれない」と思ってgoogle検索で3ページ目まで調べたけど、残念ながらそんな人はどこにもいなかった。
ってか、法政大学もZホールディングスも日経の賞も、どっからやってきたのか全くの謎。
人物についてはまだ弱いのかもしれない可能性があるので、今度は別なものにしてみよう。
オーダー:「一般社団法人日本マーケティングライター協会について教えて」
以下がチャットGPTの回答
一般社団法人日本マーケティングライター協会は、日本におけるマーケティングライティングの普及と発展を目的として設立された、ライターのための専門団体です。
この協会は、ライティングの技術や知識の向上、ビジネススキルの向上、業界情報の共有、交流会やセミナーの開催など、様々な活動を行っています。また、メンバー同士のコミュニケーションを促進するために、オンラインコミュニティやSNSなどを活用しています。
具体的には、マーケティングライティングに関する知識や技術を学ぶための講座や研修会、ライティングコンペティションの開催、雑誌や書籍の出版など、幅広い活動を展開しています。
この協会は、ライティングの専門家であるメンバーが集まり、多様な分野のライティングについて知見を共有することができる場となっています。また、協会の認定講師による講座を受講することで、マーケティングライティングの専門知識を身につけることができます。
日本マーケティングライター協会は、マーケティングに関する情報を提供するマーケティング業界の発展に貢献することを目的としており、ライティングに関する専門知識を持つ人々にとって、非常に有益な組織となっています。
なるほど。
協会として雑誌や書籍の出版はしてないし、細かいツッコミ所はあるけど、これは概ね合ってると言っていいんじゃないかな。
んじゃ次は、上の2つの質問を足してみよう。
オーダー:「一般社団法人日本マーケティングライター協会の成澤将士について教えて」
以下がチャットGPTの回答
一般社団法人日本マーケティングライター協会の創設者であり、代表理事を務める成澤将士氏は、マーケティングライティングの分野において、多数の著書や翻訳書を執筆し、多くのビジネスパーソンに影響を与えています。
成澤氏は、1989年に株式会社マーケティングライターズを設立し、マーケティングライティングの普及と発展に尽力してきました。また、日本マーケティングライター協会の創設にも携わり、協会の代表理事として、ライターのための講座やセミナー、研修会などを開催しています。
成澤氏は、マーケティングライティングの分野において、日本国内だけでなく、アジア地域においても高い評価を得ており、マーケティングコミュニケーションにおけるライティングの重要性を訴える講演や執筆活動を積極的に行っています。
また、成澤氏は、ビジネスパーソン向けの書籍や翻訳書の執筆も多数手がけており、その中でも特に有名なのは、ジェフリー・ゴールドバーグ著『ベストセラーライティング』の日本語版『日本一売れる文章の作り方』です。この書籍は、ビジネスライティングに悩む多くの人々に愛され、ビジネス書のベストセラーとなっています。
おっと、急におかしくなってきたぞ。
1989年は僕はまだ小学生だし、国税庁の企業番号検索で調べたけど株式会社マーケティングライターズは存在しないし、アジアで高評価ってもういきなり壮大だな(笑)
それにこんな本書いてないし、しかもジェフリー・ゴールドバーグは米国の雑誌の編集長で無関係だし、そもそもこんな本は存在しないしで、もう何がなんだか分かんないよ。
今回やってみて思ったのは、情報の裏取りしないとリサーチで使うのはかなり怖いということ。
どうやら、回答に必要な情報量が不足していると、関係しているとAIが判断した情報を繋ぎ合わせていかにもそれっぽい感じで出力されるみたいだね。
google翻訳とかと比べて文章として違和感ないレベルなのは凄いけど、それゆえに今回のように情報が誤っていても気づかない可能性がある。
今回は僕が自分のことを調べたから違うって分かったけど、もし全く知らない人が調べたら鵜呑みにしちゃうかもしれない。
そして、情報の真偽やソース(情報元)が分からないまま引用したり使っちゃうと、法律や権利関係で重大な問題を起こす可能性や、クライアントや読者に不利益を与える可能性があるんだよね。
これってホント怖いよね。
ぶっちゃけ、この辺の精度はAIが発展途上だってこと以外にも、日本語特有の問題もあると思う。
まず単純に、データ量の違い。
チャットGPTは英語圏で生まれたもの。
英語人口は15億人と日本語の10倍以上あるワケで、AIが学習する素材量が全然違う。
さらに、日本語を90%理解するために必要な語彙数は10,000語、それに対して英語は3,000語と言われていて、そもそも日本語は読解が難しいんだよね。
なので、英語圏で生まれたAIに日本語で英語と同じクオリティを求めてもまだ相当な無理があるんだと思う。
あと、無料版と有料版では有料版の方が新型AIなのでクオリティにかなり差があるというのもある。
これだけ見ると、チャットGPTは大したことないって思うかもしれない。
でもこれは会話型のAIなので、今回よりもっと色々な情報を与えて、思考や判断できる材料を増やしたり、欲しい答えの傾向を指示したりすれば、もっと答えは変わってくると思う。
それに今から5ヶ月後に同じ質問をしたらAIの学習が進んで今回と全然違って精度がグンと上がった答えになっているかもしれない。
チャットGPTはすでにExcelとかMicrosoftのOSやgoogleのchromeの拡張機能に組み込まれたりしているし、ここからの成長は目覚ましいものになるのは間違いない。
インターネットやスマホの普及のように、AIは今後の僕らの生活を一変させるシロモノであることはもう疑いの余地はないよね。
ちなみに、AIの学習には、「ガベージイン・ガベージアウト(Garbage In, Garbage Out)」って格言があるらしい。
直訳すると、「ゴミを入れたら、ゴミが出てくる」
つまり、質の悪い不完全なデータを入力したり質の悪いオーダーをすると、質の悪い不完全な出力がされるという意味。
そしてこうした不幸なことが起こらないように、AIの限界や人間側の指示の出し方、入力の最適化などを理解するための「プロンプトエンジニアリング」と呼ばれる新たな学問が生まれている。
これからチャットGPTのようなAIを使いこなせるようになれば、リサーチやライティング、デザインやコーディング、広告など、僕らに関わる仕事の多くの効率が上がることは間違いないだろう。
そして人間心理、特に日本人の心の機微や感情表現は、機械任せにするには難しすぎるのも間違いない。
特にペルソナに合わせた共感やベネフィットなんて、表面的なものはできても深層は無理だろう。
今後、僕らライターの仕事は、AIを駆使しつつ、こうした感情部分や人間心理に合わせてAIが出力したものを調律したりカスタマイズして、上手く使いこなすことも求められていくと思う。
そして、そういったことができる人しか生き残れない時代がもうそこまで来ているかもしれない。
今のところハッキリ言えるのは、こうしたAIは「生かすも殺すも使う側の能力次第」ってこと。
例えばどれだけ切れる包丁を持っていても技術がなければ美味しい料理は作れないし、F1カーだって誰でも時速300キロで運転できるワケじゃない。
車や包丁、そしてパソコンやAI、どんなものでもそうだけど、使う側の能力次第ってのはどれも同じなんだよね。
ということで、今後間違いなく伸びるであろうAI、今のうちに遊び半分でもいいから、触って慣れておいた方が良いと思うよ。
僕もまだ勉強中だけど、また良い情報があったら共有するようにするね。