名前を変えただけで伝わるメッセージが大きく変わった例

From:吉田知也

この1、2年、
戦争のニュースが多くて
心を痛めていますが、
そんな折、コビーライティング的に
とても興味深い話を思い出したので
今日はそれを紹介させてください。

 

昔、戦場では
調子が悪くなる人のことを
「戦争神経症」という言葉で
呼んでいんだそうです。

 

この「神経症」という概念を
作り出したのは、
心理学者・精神科医の
ジークムント・フロイトです。
名前くらいは聞いたことが
あるという方も多いでしょう。

フロイトが出てくる前は、
メンタルに不調をきたしても
「ただの軟弱者」という
ことになっていたので、
「神経の病気である」という
概念が生まれたのは
素晴らしいことです。

ただ、フロイトが
対象にしていたのは
上流社会の女性が
メインだったんですって。
 

なので、戦場で兵士に対して
「あなたは戦争神経症です」と
診断しても、
「私たちは屈強な兵士だ。
 女性と一緒にされたくない」と、
兵士としてのプライドが許さず、
診断や治療が受け入れられないと
いうことが起こったんだそうです。

そこで、
そんな兵士たちの様子を見た
コピーセンスのある人が、
「戦争神経症」から
「戦闘疲労」という名前に
変えたんだそう。
 

つまり、兵士達に
心の病気を治してほしいという
メッセージを伝えるのではなく、

「あなたは戦場で
 すごくがんばったから
 疲労の症状が出ている。
 休養すれば復活できますよ」

というメッセージを
伝えられるように
名前だけを変えたのです。

 

この名前になった途端、
兵士は自分の症状や治療を
積極的に受け入れる
ようになったのだそうです。

提供している診断や治療は
まったく同じなのに、です。

 

どんなに素晴らしいサービスでも、
お客さんの感覚からしたら
受け入れられないということが
けっこうよく起こります。
 

そんなとき、この話のように
実はネーミングひとつで
大きく状況が変わるかもしれません。

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