ライターにセンスは必要か?

From:昌子 幹

「スキルは後からいくらでも身につけられるけど、
センスはそうではないですよ。
センスがなければどれだけスキルを教えても
残念ながら難しいと思います」

以前、あるデザイナーに
スタッフやパートナーを育てるコツを聞いた時に
そんな答えが返ってきました。

この言葉を聞いて僕は
ある意味では納得し、
ある意味では「本当にそうかな?」
と思いました。

というのも、僕も今までに
いろんなコピーライターを見てきましたが
センスがある人とない人というのは
確かに存在すると僕は思っています。

(ちなみに、僕は自分にセンスがあると
思ったことは一度もありません)

例えば、どれだけ教えても
なかなか上達しない人もいれば

ただスワイプファイルを渡して
「これを見て書いてみて」と言っただけで
驚くようなセールスレターを
書いてくる人もたまにいます。

まあ、後者は稀ですが
そんな人に会うと僕は素直に
「この人センスあるなー」
と思ったりするのです。

ただ、じゃあセンスは先天的なもので
後から身につけたり磨いたりするのは
難しいかというと
必ずしもそうではないと僕は思います。

ていうか、そもそもセンスってなんやねん?
って話なんですが、
単純に和訳すると「感覚」です。

「理屈や根拠は特にないけど
なんとなくこう書いた方が
いいような気がした」

この「なんとなく」が感覚であり
僕もライティングしている時に
感覚で書いていることが結構あります。

感覚で書いているので
なぜそう書いたのか理由を聞かれても
「いや、なんとなく」としか
答えようがないのです^^;

でも、この「なんとなく」が
なんとなく重要で
この感覚が進化すると
頭で考えるよりも先に
手が勝手に動くということがあります。

何かが乗り移って
動かされている感じですね。

ほんまか?

と思われるかもしれませんが
ほんまです(笑)

頻繁にではないですが
たまにあります。

で、そういう時のレターって
頭で考えて書いたレターより
はるかに良いものができきるし、

実際、何人かのライターも
「そういう経験は確かにある」
と言っています。

これが「感覚で書く」
ということだと思うのですが
じゃあ、僕は最初から
そんなことができたのかと言われれば
決してそうではありません。

だって、もともと文章を書くのは大の苦手で
夏休みの宿題も作文や読書感想文だけ
最後まで残ってましたし、

僕が駆け出しの頃に書いた
セールスレターなんて
それはもう目も当てられない有様でした。

じゃあ、どうやってその感覚を
少しは身につけることができたのかというと
やはり「写経」だと思います。

「またそれか」と思われるなら
読み飛ばしてもらって構いません。

でも、それしか心当たりがないんですよね。

過去にヒットした広告やセールスレターを
書き写すっていうことは
単に話の構成や表現を身につけることではなくて、

それを書いたライターの感覚を
自分の中にインストールするためだと
僕は思っています。

で、同じレターを何度も写経すると
そのライターの感覚が体に叩き込まれて
あたかもそのライターが乗り移ったかのように
レターを書き進めることができる。

想像してみて欲しいのですが、
もしジーン・シュワルツや
クレイトン・メイクピース、
ジョン・カールトンなど

トップライターの感覚を
自分の中にインストールすることができたら
すごい(?)レターを書けそうだと思いませんか?

でも、それは決して夢物語ではなく
写経することである程度は
可能になるはずなのです。

それが、僕が
「センスも後天的に身につけたり
磨いたりすることができる」
と思っている根拠です。

ただし、ご存知の通り
写経をやり続けるのはしんどいです。

しんどいんですけど、
それをやるだけの価値は
十分にありますし、

だからこそ先人のコピーライターたちは
口を酸っぱくして「写経をしろ」
と言っているのだと思います。

ひょっとしたら、
センスがあるかないかは、
その面倒くさいことを
続けられるかどうか
ということなのかもしれませんね。

実際、センスがある人って
センスを磨くことをあまりしないので
いつの間にかいなくなってたり、

逆に最初はセンスをあまり感じられなかった人でも
ある時期から急激に伸び始めることが
あったりしますからね。

っていうか、僕も最近やってません。。
だから最近乗り移ってこないのかな。

でも、時間が、、、

って言っている時点でアウトですね。

写経しよ。

それでは、また。

昌子 幹

「稼ぐ」スキルを身につけるJMWAオンラインスクール