Q:AIはライターの需要をなくしますか?

from 成澤将士

このところ、チャットGPTについて書いてたんだけど、

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AI(チャットGPT)にメルマガ書かせてみた

チャットGPTはリサーチに使えるか試してみた

先日、読者の方からこんな質問をもらった。

今後何かを知りたくてインターネットを利用する人たちは、検索ではなくAIに尋ねることで答えを得ようとすることが多くなっていくと思われます。

そういった場合、ライターが書いた記事がいかに質の高い物であっても、ユーザーからは見てもらえなくなるのではないでしょうか?

もちろん、AIが悩みの解決方法をユーザーに提示するためには、質の高い正しい情報を書いた記事がインターネット上にあることが重要になります。

しかし、ライターの書いた記事が人間のユーザーに見てもらえる率が総じて少なくなることを考えると、今後ライターの仕事はどのように変わっていくとお考えになりますか?

ライターとしてやっていこうと思って講座を受けましたが、今後もライターという仕事に需要があるのか、そのあたりをお聞かせください。

 

うん、良い質問だね。

ちなみに、こうした率直な疑問を投げてもらえるのは意外と嬉しいものだから、あなたも疑問とか聞きたいことがあったら、遠慮なくメッセージしてみてね。

 

ということで、もしかしたらあなたもこの質問と同じような疑問を持ったかもしれないし、僕らの業界の未来に関わることだから、今日はこの答えについてここで僕なりの考えを話そうと思う。

 

 

先に、今後もライターの需要があるのかどうか?の結論だけど、いくつかの理由から「需要はある」と言える。

ただし、一部のライターの需要はなくなると思う。

 

 

まず、質問者の方も言ってるけど、チャットGPTとかのAIは「ネット上の膨大な情報の中から答えを探し出す」という習性があるよね。

 

現状のAIの精度の低さの原因は、未だ機械学習の発展途上ということや、使う側のスキルの問題もあるけど、それ以外にも単純に情報量の不足という面もあると思う。

 

色々使ってみた結果、AIが判断するに足りない部分は、海外サイトから引っ張て来た情報をあたかも日本のことのように話したり、何かしら関連がありそうだとAIが判断したものをオリジナルミックスして生成するみたいなんだよね。

まあ、このオリジナルミックスしたものの真偽が判断できないところが問題なんだけど、対話学習という仕様上、AIが「それは分かりません」で次に繋がらない終わらせ方をすることはない。

 

ということは、今後AIの精度を高めていくためには、質の高い情報がまだまだ必要なわけで、それを書くのは誰か?といったら、それはライターの仕事だろう。

 

 

それと、重要なことや失敗したくないことなどは、複数の情報を照らし合わせて判断するのが当たり前だよね。

 

例えば初めて行く旅行先、何を食べるか、どこを巡るか、どこに泊まるか、あなたならどうやって決める?

行き当たりばったりの旅程が好きじゃない限り、事前に何らかの情報収集をするよね。

 

昔は、るるぶみたいな旅行雑誌か、行ったことのある知り合い、あとはテレビくらいしか情報源がなかった。

これがインターネットの普及によって、各社のHP、まとめサイト、比較サイト、ブログ、facebook、Twitter、YouTube、Instagramなどなど、複数の情報源から自分で取捨選択するのが当たり前になったよね。

 

ちなみに僕はスキューバダイビングが趣味だけど、初めて行く土地で潜る時にガイドさんやダイビングショップを探す際は、

・キーワード検索

・ショップHP

・口コミ

・ショップについて触れてるお客さんの個人ブログ

・InstagramやTwitter、youtube(ショップのもお客さんのも)

最低でもこれくらいは調べる。

 

最高の体験のために安くないお金を払い、そしてある意味彼らに半分命を預けるワケだから、このくらい調べるのは当たり前だよね。

 

 

では、今後AIが普及したときに、これらのリサーチをしなくなるか?

 

まあ、それはないよね。

あるとしたら、情報収集の際の情報源の1つとして、AIが追加されるだけだと思う。

 

どれだけAIが普及しようが、複数の情報を擦り合わせることが当たり前になっている僕ら人間にとって、AIは情報源の1つでしかないんだよね。

 

そう、たったそれだけの話なんだよね。

 

 

AIはあくまで、電脳の海に漂う無数の情報から「最適」と判定したものを吐き出しているに過ぎない。

 

んじゃ、この場合の「最適」とは何か?

AIの性質上、表面的で無難な回答や、平均値的なものが「最適」になるだろう。

だって、いきなり尖った答えやマニアックな嗜好を言い出すヤバいやつじゃ、怖くて使えないでしょ?(笑)

 

でもさ、欲しい情報って、結構ニッチなものだったり、限定的なものだったり、ピンポイントで深く知りたいものだったり、意外と自分の状況に合ったもの調べるのって大変だったりしない?

そこをAIが全てカバーするのは難しいと思うんだよね。

 

そして僕ら人間は、重要なことや本当に知りたい深いことなんかは、自分で調べて「信じられる」と判断したものに価値を感じ、それを信じる習性がある。

 

この習性がある以上、ライターが書いた記事よりも、AIが言うことが全て正確で自分にとって最高な答えで、いつでも大満足するような状態にならない限り、ライターの価値は変わらないし、需要がなくなることはないだろう。

 

今後AIが普及したら、誰も本を読まなくなるのか?誰もセミナーや講座を受講しなくなるのか?

そんなこと絶対ないよね。

きっとライターも同じだと思う。

 

 

ちなみに、Microsoft Bingに搭載されているAIは、情報の参照元のアドレスも併せて教えてくれるんだけど、情報の裏取りで参照元に飛ぶ必要がある以上、元の記事なり情報を書く人、つまりライターがいないと成り立たないから、逆に良い情報を書く人の需要と価値は高まると思うんだよね。

↓↓Microsoft BingのAIの使い方はこちら↓↓
MicrosoftのBing AI chatを使ってみた

 

 

そして今後、内容の濃さではなく、情報の量やスピードを重視するようなものは、AIありきの状況がやってくるだろう。

それこそ、副業サイトにあるような1記事500円とか1文字1円とかの質より量を求められるような記事なんかは、全てAIに取って代わられるかもしれない。

だってそっちの方が早くて安いんだもん。

 

だから、リサーチが浅く、情報も薄っぺらい、そしてなんの感情も動かない、そんなショボいものしか書けないライターは、あっという間に、それこそ早ければ今年中に駆逐されていくと思う。

 

今後生き残っていけるライターは、ちゃんとリサーチをして、それをしっかり反映させたものを書ける人だけになっていくだろうから、いま巷にあふれている自称ライターや、なんちゃってライターが排除されていくことになるだろうし、低報酬でライターを使い潰す悪質業者もいなくなるだろうしで、AIの登場は業界の健全化を図る上でもとても良いとこだと僕は考えている。

 

 

AIによって、今後の僕らの仕事のやり方が変わるのは間違いないだろう。

リサーチやライティング、デザインやコーディング、広告などなど、僕らの仕事の多くはAIの補助が当たり前になるかもしれない。

でもこれって、昔はライティングを手書きでやってたのを今はパソコンでやったり、音声入力でやるのと同じで、いかにツールを使いこなすか?ってだけの話なんだよね。

 

そういった意味では、新しいAIというツールをしっかりと使いこなすことも、新しい時代のライターに求められるスキルになっていくんじゃないかな。

 

 

ということで、僕の考えはこんな感じ。

 

AIとライターの未来について、あなたはどう思う?

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