from 成澤将士
今日は前回と前々回の続きになるんだけど、「書いている内容は悪くないんだけど、書き方がちょっと」・・・っていうイマイチなレターに共通する「書き方のクセ」というか傾向についての最終回。
前々回は1つめのタイプとして【理論スッ飛ばし型】、前回は2つめのタイプとして【上から目線型】について話したけど、今日は最後の一つ。
タイプ3【竜頭蛇尾型】
ことわざの「竜頭蛇尾」って知ってるよね?
頭が「竜」でしっぽが「蛇」
意味は「最初にあった勢いが、後半にはなくなっている様子」
このタイプはまさにそんな感じ。
このタイプのレターは、前半は結構いい感じで進んでいるんだけど、中後半あたりから急に作りが雑になるというか、詰めが甘くなる。
オファーや保証、クロージングとか、そういったものの表現がどうにもしょぼくて、前半良い感じだっただけに余計「あれ?」って感じて読み手のテンションもなんだか下がっちゃう。
この手のレターは、アナリティクスで見てもそこそこ滞在時間はあったりするけど、残念ながらゴール(申し込みとか購入とか)までたどり着かない。
ヒートマップで見ても、途中までは良い感じなのに、やっぱり途中から急激に離脱が増えてるんだよね。
んで、この原因は結構ハッキリしてて、しかもすぐに直すことができる。
じゃあ原因が何か?っていうと、それはただの「集中力の欠如」だったりする。
ちなみにこのタイプのほとんどの人が、レターを一気に書き上げる傾向にある。
そしてそういう状況で書いたレターは、後半集中力が落ちた状態がそのまま反映されて質も落ちちゃう。
でも、書き上げたって満足感と、見直しにかける時間の少なさと、集中力の落ちた状態での意味をなさない見直しの3連コンボが発動しちゃうから、本人はなかなか気づけなかったりするんだよね。
もしくは気づいたとしても、時間的、精神的に修正する余裕がないって場合もあるだろう。
んで、このタイプの人は全てを先送りにしがちなので、リサーチも時間に追われて甘くなりがち。
そしてその甘いリサーチが、そのままレターの完成度に反映されてしまい、ますます「詰めの甘い」レターになっちゃう。
キツイ言い方になるけど、時間の見積りが甘いんだよね。
夏休みの最終日に泣きながら手付かずの宿題をやる小学生と同じレベルだよ。
よく、書く時の時間配分で
「リサーチ(4):ライティング(4):編集(2)」って言うけど、
僕の個人的な体感だと、
「リサーチ(4):ライティング(3):編集(3)」って感じかな。
編集で、言葉の送りや読みやすさ、おかしな部分の見直しとか言い回しの修正とかするんだけど、個人的にはこのフェーズがかなり重要だと思っているし、ライティングと同等、もしくはそれ以上に時間もかかる。
でも、単純に時間がない状態で一番削られるフェーズって、この「編集」なんだよね。
だから、時間に追われて書いたレターはどうしたって細かいところにボロが出ちゃう。
それに、レターを書くのって、すごい疲れるよね?
何をどの順番で言うか?
何て言ったらより伝わるか?
どうすればより読みやすくなるか?
自分と違う価値観のペルソナに伝えるって、思っているよりずっと大変な作業だし、携わっている間はずっと考えたり気が張っている状態になる。
僕は、いまだにレターを書き上げたあとはかなり消耗して2日くらい何もしたくなくなるし、クライアントからの結果報告はいつだって怖い。
「パソコン一台でいつでもどこでも簡単にできるお仕事」って思われがちだけど、他人様の会社の命運の一端を担うにはそれなりの責任感もあるし、集中力と精神力も消耗する。
ちなみにゴルフをプレーして2万歩近く歩いて体を動かした日よりも、座って集中してライティングしている日の方が、はるかにお腹が空くんだよね。
いや~、脳みそのエネルギー消費ってハンパないなって思う。
ちょっと脱線しちゃったけど、それだけ消耗するんだから、一気に書き上げちゃうとどうしても途中で弱ってきちゃうのは間違いない。
僕らの業界の人の多くは、この「落ちる集中力」をどうにかしようと、ある一定の段階から体力強化に乗り出すケースが多い(笑)
まあ実際効果はあるんだけど、それでも限度ってものはあるよね。
まとめると、このタイプの人は「最後まで集中力がある状態で終わらせる」ことが解決策。
もともと前半は良い感じの場合が多いので、書くだけのスキルはあるハズなんだよね。
「やればできる」ハズなのに「やれない状況」でレターを書いちゃってることが問題なのよ。
「終わりよければ全て良し」って言うけど、これは良いレターにも通じること。
だから、「一気に書き上げない」ことが大事。
例えば、その日に進める場所を決めてしまって、そこまでやったらもう終わり。
続きはしっかり休んだ後や翌日以降に回すとかね。
そしてこれが一番大事なんだけど、それを可能にするような時間配分や取り組みをすること。
意外と修正って時間かかるし、場合によっては体調不良や不慮の事情で作業できなくなる日だってあるかもしれない。
切羽詰まってやるとロクなことにならないから、思わぬ事態を避けるためにも、ちゃんとゆとりを持って取り組めるようにすることが大事。
まずは、自分がやることにどれくらい時間がかかるのか?一度しっかり計測してから時間の見積と配分をすること、そしてなるべく前倒しで進めるようにするクセをつけていけば、もう大丈夫なハズ。
これまで3つのパターンを紹介したけど、当てはまるものはあったかな?
なければ素晴らしいので自信を持ってこれからも頑張ってほしいし、もしあればそれは直せるものだから今のうちに直しちゃおう。
では。