「主語がない」文章になっていませんか?

From:吉田 知也
 

ぼくは先生業もやっているので、
受講者さんの書いた
文章やコピーを
添削させていただく機会が多いです。

今日は、コピー以前の
「日本語」の話。

 
さまざまな原稿の
添削をしていると
時々こんな文章に当たります。
 

「主語がない」

 
主語とは、文章の主体になる
「私は」「あなたは」とか
「その本が」とかですね。
 

日本語は、
主語がなくても
成立する言語体系です。

必ずしも毎回丁寧に
主語を書け、という
わけではないんです。
 

ぼくのブログ記事でも
省略することが多いです。
↑↑↑

この一文には
主語がありません。
でも、直前の文脈から
主語が「主語は」であることは
明白ですよね(ややこしいな)
 

真面目に全ての文に主語を書くと
このようになってしまいます。

↓↓↓
私はラーメンが好きです。
しかし私はすでに47歳です。
私は、濃厚なラーメンが
少し苦手になってしまいました。
濃厚で脂っこいスープを飲むと
私は胃もたれしてしまうのです。
なので私はふだん、
どちらかといえばあっさりした
ラーメンの方を食べます。

 
……濃厚魚介豚骨スープのように
くどい文章になります(笑)

これは「私は」を
適度に省略していいでしょう。
というか、みんなそうしてます。

 
テンポ感のある文章にするには
適度に主語を省略すべきだというのが
ぼくの意見です。

文章術の本などを読んでいても
同様のことを書かれる方が多いです。
 

でも、それはあくまで
文章の意味が通じる範囲で、
の話です。

主語がなさすぎると
それこそ主体を見失います。

 

たとえばパン屋さんに行って
こんなポスターが
あったらどうでしょう?
 

「北海道産の小麦粉を使い
 2日間かけてじっくり熟成させた
 もちもちの生地を使っています!
 ぜひご賞味ください」

 
読んでいて
「これ、どのパンの話?」
となりますよね。

 
ぼく自身も気をつけないと
いけないのですが、

書いている本人だけが
その主語を知っていて、
ついそれは当たり前なものと思い
省略してしまう、というケースは
とても多いです。

頭の中で完結しちゃうんですね。

 

これを防ぐためには
ふだんの意識づけと
推敲しかありません。
 

特に、時間をおいて
一度読み直すことで
意味のつながらなさが
はっきりわかるようになります。
 

主語が不足していないか、
時々気にしてみましょう。

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