from 成澤将士
セールスレターを書く時って、「ペルソナを設定してその人に向かって書きましょう」ってよく言われるよね?
きっとこれを読んでいるあなたもそんなことは知ってるだろうし、ペルソナを設定することの重要性も良く知っていると思う。
んで、ペルソナを設定するときは「理想のお客さんをペルソナにしましょう」とか「ペルソナは絞れば絞るほど良い」ってのも、もはや常識みたいなもの。
だけど、これを誤解して間違ったペルソナ設定をしている人がたまにいるんだよね。
なので、今日は「間違ったペルソナの設定」として代表的な2つのパターンについて話そうと思う。
1、白馬に乗った王子様
よくある間違いの1つ目は、売り手側の理想を詰め込んだ超最高なお客様、いわゆる「白馬に乗った王子様」をペルソナに設定しちゃうパターン。
この「白馬に乗った王子様」をペルソナにしちゃうと、どれだけ頑張っても売れない。
ちょっと聞きたいんだけど、あなたの周りに「あなたの理想の全てが詰まった完全無欠の魅力度MAXの最高の人」つまり「白馬に乗った王子様」っている?
きっと存在しないよね。
「白馬に乗った王子様」はたった1人のスペシャルワンだから価値があって魅力がある。
でも、この「白馬に乗った王子様」に売るのは、どれだけライティングスキルがあったって不可能。
だってほとんどいないんだもん。
いない人には売りたくても売りようがないよね。
本来ペルソナを設定する目的は「より売れる確率を上げる」ことであり、そのために「対象の属性を絞り込んでるだけ」なんだよね。
なので、「白馬に乗った王子様」のように「滅多にいない超優良顧客の理想像」みたいな超ニッチな絞り込みをしてしまうと、せっかく設定したペルソナの意味がなくなってしまう。
なのでイメージ的には、0.001%の超ニッチなスペシャルな人をペルソナにするんじゃなくて、優良顧客上位20%の中にいる人の、わりと共通する環境、痛みや悩み、願望、共感できそうなエピソードをベースに、「無理のない」理想のペルソナ像を作っていくやり方のほうが、間違いが起きないのでオススメ。
2、顧客の声を鵜呑みにしちゃう
よくペルソナを作るには「お客さんに直接インタビューするのが一番」って言われるけど、これも場合によっては逆効果になることがある。
特にインタビューの回答者が「普段自分の周りにいないタイプ」の場合は要注意。
なぜなら、予備知識がないため、インタビューしたそのお客さんの言っていることが「全て」になりがちだから。
それの何がいけないの?って思うかもだけど、たまにそのインタビューに答えてくれた人が「特殊」な人の場合がある。
実は出たがりのちょっと変わったお客さんだったとか、その1で話したような超激レアな白馬に乗った王子様だったとか、他の人からは共感が得ずらい特殊な事情や内容だったりとかね。
でも、「お客さんの言ってることが全て」みたいに考えて話を全て鵜吞みにしてしまうと、そこを見落としてしまって、この人をペルソナにしてしまう。
結果、その人以外には共感されないから、上手く行かない。
インタビューや客声が少ない時は、知らないうちにこのケースにハマっちゃうことがあるから注意が必要だ。
特に新商品で「客声が少ない」とか、一般リリース前で「クライアントの身内や仲の良い人にモニターしてもらった声しかない」場合なんかが、これに該当する。
なので、そういう人が他にもちゃんといるかどうかを、「確証」が持てるところまで競合の客声も分析したりしながら自分で追加リサーチをして情報の裏取りをすることがとても重要。
ちなみに僕がペルソナを設定するためのリサーチで特に重視するのは、
・一番多い購買層の属性は?
・客声でよく出てくる共通した項目は?
・共感するエピソードは?
このあたりを特に注意して見るようにしている。
そしてその中からいくつか候補となるペルソナ像を用意して、商品と相性が良いとか、競合と重複しないとか、この人を軸にしたら面白いとか、まあ色んな要素は絡んでくるけど、そういった他の情報も踏まえて「たった1人の理想のお客さん」を決定していく感じ。
ペルソナ選びを間違えると、そのあとのライティング以降にかかる労力もコストも全て無駄になる。
そんな失敗をしないためにも、ペルソナを商品ありきでで決めたり、一時の勢いや断定的な情報で決めてしまうことは、避けた方が良いよね。
結局のところペルソナ設定の本質は、
「どの感情」に訴えれば欲しがるか?
「どの理由」なら納得して買う決断をするか?
「どのシチュエーション」なら共感してもらえるか?
極論から言えば、この3つを明確にすることだと僕は考えている。
まあ最初から最後まで、どこまで行っても僕らの仕事は「リサーチが大事」ってことですよ。
うーん、この結論で終わる話多い気がするな(笑)